Blog

2026年8月最新・マレーシア&シンガポールのヘイズ動向

2026.09.03

マレーシア&シンガポールのヘイズ動向

2026年8月、マレーシアとシンガポールは再びヘイズ(煙害)のシーズンを迎えています。特に今年はヘイズリスクが高まると予報されており、この時期に両国への渡航や滞在を予定されている方にとって、最新の動向と適切な対策を把握しておくことが重要です。この記事では、ヘイズの基本情報から2026年8月のリスク、各国政府および個人でできる対策、そして過去の事例との比較まで、簡潔にまとめてご紹介します。

ヘイズに関する詳細はこちらからご確認ください。

2026年8月のヘイズ動向とリスク

客観的データによる大気汚染の現状

マレーシアでは「大気汚染指数(API: Air Pollutant Index)」、シンガポールでは「汚染基準指数(PSI: Pollutant Standard Index)」という指標を用いて大気汚染度合いを計測しています。両国における数値の目安は以下の通りです。

  • 0 – 50: 良好 (Good)
  • 51 – 100: やや不良 (Moderate) / 普通
  • 101 – 200: 不健康 (Unhealthy) / 悪い
  • 201 – 300: 非常に不健康 (Very Unhealthy) / 非常に悪い
  • 301 以上: 危険 (Hazardous)

マレーシアのAPIは過去24時間の平均値で算出されるため、急激な大気悪化時にリアルタイムの状況と乖離が生じることがあります。一方、シンガポールはPM2.5を含めた詳細な情報を公開しています。2018年にはマレーシアもAPIにPM2.5を含めるようになりましたが、依然として両国の数値に差が出ることが指摘されることもあります。

最新の客観的データを確認するには、以下の公式アプリやウェブサイトが役立ちます。

  • マレーシア: APIMS (Air Pollutant Index of Malaysia)
  • シンガポール: NEA (National Environment Agency) haze.gov.sg またはmyENVアプリ
  • 両国共通: AirVisual (IQAir) (リアルタイムの大気汚染状況を日本語で確認可能)

特有の気象的背景と予報

シンガポール国際問題研究所(SIIA)は、2025年下半期のリスクを「琥珀(中リスク)」と発表しており、2026年も例年以上に注意が必要な年であると予報されています。これは、森林伐採の増加、一次産品価格の変動、政策移行の不確実性などが背景にあるとされます。南西モンスーン後半の8月から9月にかけてヘイズが上がりやすく、エルニーニョ現象がそのリスクをさらに高める可能性があります。2025年は乾季が穏やかと予想されながらも、7月にはスマトラで多数の火災が発生し、中程度のヘイズが発生しました。

影響を受けやすい主要エリア

ヘイズの影響を受けやすい主なエリアは以下の通りです。

  • マレーシア: クアラルンプール、ジョホールバル、ペナンなどのマレー半島西海岸エリア
  • シンガポール: 国全体
  • 主な発生源であるインドネシアのスマトラ島やカリマンタン島では、さらに深刻な大気汚染が発生する可能性があります。

日常生活、ビジネス、旅行・観光への具体的影響

ヘイズは健康面だけでなく、日常生活、ビジネス、旅行にも広範な影響を及ぼします。

  • 視界不良による影響: 交通機関(航空機、船舶、陸路)の遅延や欠航、交通事故のリスク増加
  • 屋外活動の制限: 屋外での作業や運動イベントの中止、観光活動の制限
  • 教育機関への影響: APIが200を超えると、マレーシアでは全国の学校がオンライン授業に切り替える方針を発表。過去には学校閉鎖も発生しています。
  • 経済的損失: 1997年の大規模ヘイズではASEAN域内で約90億ドル、2015年にはシンガポールだけで約18.3億シンガポールドル(約2,100億円)の経済的損失が報告されています。
  • イベントへの影響: シンガポールのナショナルデーなど、屋外イベントの開催に影響が出る可能性があります。

マレーシアとシンガポールの各国対策

マレーシアの政府・現地対策と最新アドバイス

マレーシア政府は、APIが200を超えた場合、全国の学校に対しオンライン授業への切り替えを指示する方針を示しています。また、国民や滞在者に対しては以下の対策を呼びかけています。

  • 屋外活動の自粛
  • N95またはKF94規格のマスク着用
  • 公式アプリ(MyIPU、IQAirなど)でのAPIの日常的な確認
  • 窓やドアを閉めて屋内に留まる
  • 空気清浄機の使用
  • こまめな水分補給

シンガポールの政府・現地対策と最新アドバイス

シンガポール政府は、国家環境庁(NEA)を通じて国民に情報提供と対策を呼びかけています。

  • NEAのウェブサイト(haze.gov.sg)やmyENVアプリでリアルタイムのPSIをこまめに確認
  • 滞在中は念のためN95マスクを日本から持参することを推奨
  • PSIの数値に応じた行動指針を提示(詳細な行動目安は後述)
  • 霞んだ日は屋外での長時間活動を避け、冷房の効いた屋内施設での過ごし方を推奨

旅行者・在住者向けのアドバイスと情報源

公式アプリ・サイトの活用案内

ヘイズの最新情報や予報を把握するために、以下のアプリやウェブサイトを活用しましょう。

  • マレーシア環境省 (Department of Environment, Malaysia):
  • シンガポール国家環境庁 (National Environment Agency, Singapore):
  • 両国共通で推奨されるアプリ:
    • AirVisual (IQAir): リアルタイムの世界各地の大気汚染指数を表示し、日本語にも対応しています。
    • Windy.com: 地域一帯の気象要素(風速・風向、10日分の予測など)を視覚的に確認できます。

病院・薬局情報、緊急時の連絡先

ヘイズによる健康被害が疑われる場合は、無理せず医療機関を受診してください。

  • マレーシア: あおいファミリークリニックなど、日本人対応可能なクリニックもあります。
  • シンガポール: Healthway Medicalなど、複数のクリニックグループがあります。

緊急時には、各国の緊急連絡先(救急車、警察など)を事前に調べておくことも重要です。

過去の大規模ヘイズとの比較

被害状況や対策の進展

過去に特に大規模なヘイズが発生したのは1997年と2015年です。

  • 1997年: ASEAN域内で約90億ドル(約1兆5,000億円)の経済的損失が発生したと報告されています。
  • 2015年: シンガポールで約2カ月間ヘイズが続き、18.3億シンガポールドル(約2,100億円)の被害が生じました。航空機の欠航や学校・企業の休業命令も出されました。

これらの経験から、各国政府はヘイズ対策を強化してきました。マレーシアではAPIの計測にPM2.5を含めるようになるなど、データ収集と公開の精度が向上しています。また、学校閉鎖の基準を明確にするなど、具体的な行動指針も整備されています。

2026年の特徴と今後の見通し

2026年は、エルニーニョ現象の影響により乾季が長期化・激化する傾向にあり、ヘイズが高リスクの年と予報されています。農産物価格の上昇や森林破壊の進行が、焼畑や火災の増加につながるという背景もあります。

ヘイズはもはや季節的な不便というだけでなく、公衆衛生上の深刻な脅威となっています。気候変動による乾季の長期化・激化傾向も相まって、将来的にはさらに深刻化する可能性も懸念されています。そのため、個人レベルでの対策に加え、国際的な協力による根本的な解決が引き続き求められています。

EQUINOXへの問い合わせ案内

マレーシアやシンガポールでのヘイズに関するご不安やご不明な点がございましたら、EQUINOXまでお気軽にお問い合わせください。最新のヘイズ動向や現地での具体的な対策、滞在中の注意点など、お客様の状況に合わせたサポートを提供いたします。

EQUINOX|マレーシア不動産・教育移住サポートをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む