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MM2Hで年金は収入証明になる?2026年の条件・必要資金と申請書類

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クアラルンプールの街並みを望むレジデンスのラウンジ

MM2Hの通常カテゴリーでは、2026年時点の公表条件上、年金を含む毎月の最低収入額は設定されていません。したがって、日本の公的年金や企業年金を受給していることだけで取得可否が決まる制度ではなく、主な条件はマレーシアの金融機関に置く定期預金と、MM2Hパスのエンドースメント(発給手続き)から1年以内の住宅購入です。

一方、サラワク州のS-MM2Hでは、年金は月額所得の証明として明示的に利用できる仕組みです。40代で将来の年金生活も見据えて移住を検討する場合は、現在の給与・事業所得で通常MM2Hを選ぶのか、将来の年金額でS-MM2Hの所得基準を満たせるかを、必要資金と居住地の希望を合わせて比較します。

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MM2Hにおける年金収入の扱いと2026年時点の確認事項

年金は収入証明として認められる可能性がある

通常MM2Hのシルバー、ゴールド、プラチナでは、海外所得の最低額を証明することは公式条件に含まれていません。ただし、観光・芸術・文化省(MOTAC)の2025年5月28日付の通知では、職業・収入や扶養家族について追加情報が必要な申請には、その旨の書面が条件付き承認書に添付されるとされています。年金はこうした場面で生活原資や定期預金原資を説明する補足資料になり得ますが、年金額が一定額あれば承認される制度ではありません。

申請時には、年金の受給実績、預金残高、資金形成の経緯に矛盾がないことを示す設計が現実的です。特に40代では、老齢年金の受給開始は原則65歳で、繰上げ受給も60歳からしか選べないため、将来の受給見込額ではなく、申請時点で利用可能な金融資産を中心に準備します。

  • 通常MM2Hは年金額の基準ではなく、カテゴリーごとの定期預金と不動産購入義務が中心です
  • 年金は資金源・生活費の継続性を説明する資料として添付候補になります
  • 年金見込額だけでなく、現時点の残高証明書と取引履歴を用意します

なお、MM2Hは永住権や市民権を得る制度ではなく、更新可能な長期滞在パスです。滞在資格の取得と、日本・マレーシア双方における税務上の居住者判定は別の問題であるため、年金受給開始前に移住する場合も税理士などの有資格専門家へ確認してください。MM2H制度の全体像は日本人向けMM2H完全ガイドで解説しています。

公的年金・企業年金・個人年金で確認すべき証明内容

公的年金では年金証書、年金振込通知書、年金額改定通知書、受取口座の明細をそろえ、受給者名・年額または月額・支払頻度を確認できる状態にします。年金額改定通知書と年金振込通知書は毎年6月上旬に日本年金機構から届き(2026年は6月3日〜10日に発送)、「ねんきんネット」でも内容をPDFで保存・印刷できます。企業年金も年金支払通知書や基金の支給決定通知書を用い、退職一時金と定期年金を混同しないように整理します。

個人年金保険は、保険会社の支払証明書で終身・確定年金の別、支払期間、通貨、解約返戻金の有無を示します。外貨建て年金は為替で円換算の受取額が変動するため、申請時の受取実績と契約内容を別資料で示すほうが説明しやすくなります。

  • 公的年金は年金証書、最新の振込通知書、口座明細を組み合わせます
  • 企業年金は支給主体、支給期間、年額を確認できる書類を提出候補とします
  • 個人年金は保険証券だけでなく、実際の支払額が分かる証明書を加えます

日本語の書類は、英訳と認証済み写しを求められることがあります。翻訳要件、認証者、発行後の有効期間は申請時の指定によるため、先に認可済みMM2H代理店へ書類一覧を確認し、警察証明書など有効期限の短い資料は最後に取得します。

通常MM2Hのカテゴリー別条件と年金生活者の判断基準

プラチナ・ゴールド・シルバーの定期預金とビザ期間の目安

通常MM2Hのシルバーは米ドル15万ドルの定期預金、5年のパスです。ゴールドは米ドル50万ドル、15年、プラチナは米ドル100万ドル、20年であり、いずれも25歳以上が対象となります。

40代の申請者は、本人または帯同家族の滞在日数を合算して、年間累計90日以上マレーシアに滞在する要件を満たす必要があります。50歳以上にはこの年間滞在日数が課されない公表内容ですが、更新時には有効な旅券、健康診断書、医療保険の提出が必要になるため、長期不在でも維持費は残ります。

  • シルバーは米ドル15万ドルの定期預金、パス期間は5年です
  • ゴールドは米ドル50万ドル、15年、プラチナは米ドル100万ドル、20年です
  • 25歳から49歳は、本人または帯同家族で年間累計90日の滞在を計画します

年金生活を前提にしても、預金額が最小のシルバーが常に有利とは限りません。5年ごとの更新手続き、居住予定州の外国人向け不動産最低取得額、定期預金に固定される資金の機会費用を含め、保有資産全体から判断します。

不動産購入義務と購入価格の下限を確認する

通常MM2Hでは、居住用不動産の購入と保有が義務で、MM2Hパスのエンドースメントから1年以内に購入を完了する必要があります。最低購入価格はシルバーが60万MYR、ゴールドが100万MYR、プラチナが200万MYRですが、州ごとの外国人購入下限がこれを上回る場合は州の基準が優先されます。

購入した住宅は、より高額な住宅への買い替えを除き、10年間売却できません。クアラルンプール、セランゴール、ペナン、ジョホールでは物件種別や地域により外国人購入規制が異なるため、広告価格だけで適格性を判断せず、契約前に州政府の承認条件を弁護士へ確認します。カテゴリー別の不動産条件はMM2Hの預金額と不動産条件で詳しく解説しています。

  • シルバーは60万MYR以上、ゴールドは100万MYR以上、プラチナは200万MYR以上です
  • MM2Hの最低額より州の外国人購入下限が高い場合は、州の下限が適用されます
  • 購入物件には10年の売却制限(より高額な住宅への買い替えは可)があり、短期売却を前提にした資金計画には向きません

不動産を年金生活の資産運用として考える場合、賃料や値上がりを前提にし過ぎないことが必要です。地域によってはコンドミニアムの供給過多、空室、管理費上昇、売却時の買い手不足が起こり得るため、ビザ要件を満たす物件と投資として売却しやすい物件は別に評価します。

年金生活でMM2H取得に必要となる総資金の考え方

申請時に確保する定期預金・不動産購入資金・初期費用

シルバーを選ぶ場合、米ドル15万ドルの定期預金と60万MYR以上の不動産は別々に必要となるため、「定期預金だけで取得できる」と考えると資金不足になります。MM2H承認から1年経過後(2年目以降)は、定期預金元本の最大50%を、不動産購入、教育、医療、マレーシア国内の観光関連活動に充てるために引き出せる仕組みがありますが、残額の維持が前提です。

初期費用には、参加費、認可代理店への報酬、健康診断、医療保険、ビザ発給・更新関連費用、不動産の印紙税、弁護士費用、州の賦課金などが加わります。MOTACの公表額では、参加費(1回限り)はシルバー1,000MYR、ゴールド3,000MYR、プラチナ20万MYRで、このほか処理手数料が主申請者5,000MYR、帯同家族1人につき2,500MYRかかります。また、外国人による住宅取得の印紙税は2026年1月1日から一律8%です。これらは代理店費用とは別に見積もります。

  • 定期預金はシルバー米ドル15万ドル、ゴールド米ドル50万ドル、プラチナ米ドル100万ドルです
  • 不動産購入額は定期預金とは別枠で確保します
  • 定期預金の引出しは承認から1年経過後に最大50%までで、対象用途と証憑の提出を要する可能性があります

為替リスクも総資金に含めます。米ドル建て定期預金とMYR建て不動産を同時に用意するため、円資産から送金する場合は、円安・円高だけでなく米ドルとMYRの双方の変動で必要円額が変わります。日本円換算は送金予定日のレートを用い、購入予算には印紙税・弁護士費用などの諸費用とは別に、為替変動に対応する余裕資金を置く方法があります。

年金収入で賄う生活費と医療保険料の年間予算

年金はビザ条件そのものではなく、定期的な生活支出を賄えるかを確認するために使います。住居を購入しても、管理費、修繕積立相当費、固定資産関連の負担、通信費、車両費、帰国航空券、医療費は継続するため、年金収入だけでなく取り崩し資産を含めた年間キャッシュフローを作成します。

医療保険料は年齢、既往症、補償範囲、免責額、家族構成により大きく異なります。MM2Hでは条件付き承認後に健康診断と医療保険加入(60歳以下の申請者)が求められ、プログラム期間満了後の更新時にも医療保険の提出が必要なため、保険料を一度の申請費用ではなく、更新まで続く固定費として見積もります。

  • 生活費は家賃の有無にかかわらず、管理費、食費、交通費、帰国費用を年額化します
  • 医療保険は年齢上昇時の更新条件、自己負担額、既往症の除外を確認します
  • 年金が外貨建ての場合は、受取通貨とMYR支出の通貨差も管理します

マレーシアで年間182日以上滞在すると、税務上の居住者に該当する可能性があります。居住者個人が国外源泉所得をマレーシアへ送金した場合は、パートナーシップ所得を除き、源泉国で課税されていることなどを条件に、2036年12月31日まで免税とする措置があります。ただし、個々の年金への適用、日本での課税や社会保険との関係は個別事情で異なるため、MM2Hの案内だけで非課税と判断せず、日本とマレーシア双方に詳しい税務専門家へ事前に相談します。

サラワク州S-MM2Hは年金受給者の選択肢になるか

S-MM2Hで求められる年金または海外所得の基準

S-MM2Hは連邦政府の通常MM2Hとは別制度で、年金受給者には収入基準が明確な点が特徴です。申請者本人のみの場合は月額1万MYR以上、帯同家族がいる場合は月額1万5,000MYR以上の年金または海外所得を、直近3か月分の資料で示す方法が用意されています。

年金や海外所得がない申請者は、直近3か月の月末預金残高で本人のみ10万MYR以上、帯同家族ありで20万MYR以上を示す方法もあり、審査委員会の承認次第とされています。ただし、基準を満たしても承認後にはサラワク州の指定銀行で50万MYRの定期預金を設定するため、預金残高の基準だけで参加できるわけではありません。

  • 年金・海外所得は本人のみで月額1万MYR以上、帯同家族ありで月額1万5,000MYR以上です
  • 年金・海外所得がない場合は、直近3か月の預金残高で本人のみ10万MYR、帯同家族あり20万MYR以上の基準があります
  • 承認後は別途50万MYRの定期預金が必要です

年金を利用する場合は、年金証書など受給を示す書類の認証済み写しと、政府が認める年金の直近3か月分の受給記録を提出します。個人年金保険がこれに当たるかは事前に確認が必要です。年金の基準は毎月年金を受給している人が対象のため、受給開始前の40代は将来の見込年金では申請できず、現職の海外所得または流動資産で基準を満たせるかを確認します。

定期預金・不動産購入・滞在日数を通常MM2Hと比較する

S-MM2Hの定期預金は50万MYRで、参加から1年を経過すると、サラワク州内での住宅・車両の購入、医療費、子どもの教育に限り最大50%を引き出せますが、口座には25万MYR以上を維持する必要があります。通常MM2Hと違い不動産購入は任意で(購入する場合はクチン地区60万MYR以上、その他の地区50万MYR以上)、物件を買わずに賃貸で居住できる点は、空室や売却流動性のリスクを避けたい人にとって大きな差です。

主申請者は年間30日以上サラワク州に滞在する必要があり、パスは5年に加え、要件を満たせばさらに5年の延長が想定されています。クアラルンプールやペナンでの定住を主目的にする人には生活拠点の制約が大きく、クチンなどサラワク州での生活を受け入れられるかが制度選択の分岐点です。

  • S-MM2Hは50万MYRの定期預金、主申請者の年間30日滞在が目安です
  • 通常MM2Hのような購入義務はありません
  • S-MM2Hの最低年齢は30歳で、居住拠点はサラワク州を前提に考えます

S-MM2Hでは一定の条件下で週20時間までのパートタイム就労や事業への関与に関する案内もありますが、フルタイム就労は認められず、パートタイムは教育、銀行・証券、製造、医療の専門職に限られ、州当局への申請と承認が必要です。リモートワーク、現地法人の役員就任、賃貸業を予定する場合は、申請前にサラワク州当局と認可代理店へ書面で確認します。

年金を収入証明にするための必要書類と作成手順

年金証書・年金振込通知書・課税証明書で受給額を示す方法

年金収入を示す基本資料は、受給資格を示す年金証書、最新の年金振込通知書、受取口座の取引明細です。S-MM2Hの所得基準に使う場合は、少なくとも直近3か月に同額または近い額が継続入金されていることを確認し、年金支払機関名と名義が一致するように並べます。

課税証明書や確定申告書控え、毎年1月に日本年金機構から届く「公的年金等の源泉徴収票」(老齢・退職年金の受給者が対象)は、年間の年金額と年金以外の所得を補足する資料として使えます。ただし、非課税年金や源泉徴収の有無により記載内容が異なるため、年金証書だけで月額が分からない場合に補助資料として用います。

  • 年金証書または支給決定通知書で受給権と支給条件を示します
  • 振込通知書と3か月程度の銀行明細で実際の受取実績を示します
  • 公的年金等の源泉徴収票、課税証明書、確定申告書控えは年間所得の補助資料として整理します

書類は発行日、氏名、通貨、月額または年額が読めるPDFにし、日本語資料には英訳を付けます。マレーシアはアポスティーユ条約の締約国ではないため、日本の書類に認証を求められた場合は、外務省の公印確認を受けた後に駐日マレーシア大使館で領事認証を受けます。大使館で認証を受けられるのは英語またはマレー語の書類で、翻訳を添付した書類は私文書扱いとなるため、先に公証役場で公証人の認証を受ける必要があります。自己翻訳を提出する前に代理店指定の形式を確認し、原本と翻訳文のページ対応をそろえます。

銀行残高証明書・取引明細・定期預金原資の準備

通常MM2Hの公式チェックリストで承認前に求められるのは、入国管理局の申請書(IMM.12)2部、本人と帯同家族の旅券写し、18歳を超える本人・家族の無犯罪証明書と、OSC MM2Hが求めるその他の書類です。収入などの追加情報を求められた場合に備え、銀行残高証明書、取引明細、給与明細、退職金支給通知、投資売却明細、年金入金履歴で資金の原資を説明できるようにし、急な大口入金がある場合は契約書や送金記録を添えます。

条件付き承認から90日以内に、マレーシアの認可金融機関での定期預金証明書、医療保険(60歳以下の申請者)、健康診断書、内国歳入庁(LHDN)で印紙を受けた個人保証書、有効な旅券をそろえ、処理手数料・参加費・パスとビザの費用を支払ってパスのエンドースメントを受けます。不動産はエンドースメントから1年以内に購入を完了する必要があるため、売買契約前に外国人取得許可、MM2H適格性、10年の売却制限を弁護士へ確認します。

  • 申請前はIMM.12、旅券写し、無犯罪証明書をそろえ、資金源を説明できる資料も用意します
  • 条件付き承認後に現地銀行口座を開設し、定期預金を設定します
  • 条件付き承認から90日以内に定期預金、健康診断、保険加入などを終え、エンドースメント後1年以内に住宅購入を完了します

申請は個人で直接提出する方式ではなく、マレーシア観光・芸術・文化省の認可を受けたMM2H代理店を通じて行うのが原則です。MOTACの公式サイトには認可代理店の一覧がライセンス番号と有効期間付きで掲載されています。代理店を選ぶ際は、ライセンスの有無、政府費用と代行費用の内訳、返金条件、追加書類が発生した場合の費用、税務・不動産法務を担当する専門家の範囲を契約前に確認します。

まとめ

年金は、通常MM2Hでは必須の収入基準を満たすための書類というより、生活原資と資金源を説明する補足資料です。通常MM2Hを選ぶなら、シルバーでも米ドル15万ドルの定期預金と60万MYR以上の不動産購入が必要になるため、年金額だけではなく、10年の不動産保有に耐えられる資金配分を確認します。

S-MM2Hでは、本人のみで月額1万MYR、帯同家族ありで月額1万5,000MYR以上の年金または海外所得が基準となり、50万MYRの定期預金は必要でも不動産購入は任意です。サラワク州で毎年30日以上過ごす要件と、同州の指定銀行での定期預金を受け入れられるなら、年金生活者にとって比較対象になります。

制度、手数料、外国人不動産規制、税務上の取扱いは改正され得ます。申請直前には公式のMM2H案内、認可代理店、マレーシアの弁護士、日本とマレーシアの税務に詳しい有資格専門家へ確認し、年金証明・資金源・不動産契約を別々に進めず、一つの資金計画として整合させてください。

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WRITTEN BY

EQUINOX(イクイノックス)

クアラルンプールを拠点に、マレーシア不動産の購入・賃貸・売却と教育移住を日本語でサポートする日系の不動産会社です。マレーシアで40名以上のスタッフが在籍しています。